アトピーって、アトピーの人にしかわからない悩みや体験がとても多いですよね。1人で抱え込んでいると悲しくなりますが、それを共感できる人に出会うと、何か気持ちが楽になります。
私は、入院を10回以上経験しているのですが、その入院中にそのあるあるの共有がとても楽しく、そういうコミュニティ欲しさ、心の拠り所になるので、入院を繰り返していた時期もありました。
そんなみんなで感じていたあるあるを共有しますね。もしあるあると感じた方は、ぜひご紹介いただけると嬉しいです。
アトピーあるある(起床後ver)
朝起きると浸出液や血液が固まって痛い
起床後、必ずと行っていいほど、どこかの浸出液がでている毎日を過ごしますが、その場所が寝ている状態で浸出液などが固まり、大抵伸ばすと痛かったりします。
痛いので、膝や肘は少し曲げた状態、お腹周りなども伸ばすと痛く、背中も曲がりがちです。
10分おきに、可動域が10度くらい増えていくみたいなイメージで、起きたときはあらゆる場所が曲がっているのはありますよね。
乳首から浸出液が出ているときなどは、常に服と接していたいので、どんどん猫背になっていったりします…いつも絆創膏を乳首に貼ったりして保護していて、本当に恥ずかしかったですが、一時期マラソン選手なども貼っている人がいると聞いて、みんな傷はついたりするんだと、安心した記憶もあります。
朝起きたときの掻いた皮膚の量と血の量でその日の気分が決まる
朝起きたときに、まずは枕、布団の状態を見たりしないでしょうか。
ほとんどの場合において、掻いた量=皮膚の量=治療の量は比例したりしますが、1ヶ月に一度、比例しないときはないでしょうか。
めちゃめちゃ朝の目覚めが良いのに、落ちている皮膚の量(落屑)が多かったり、血の量が多かったり。そんなときも、やはり気分が落ち込んだりするので、本当に全てがクリアしたときに、気分が良かったりします。
そううときは、自分が無双状態で、何でも出来る気分になったりします。そんな日が1ヶ月に2〜3日あるだけで幸せな時もありました。
夜ふと目覚めたときには既に痛い
夜ふと目覚めたときには既に体が掻いて痛い状態になっていることって多いですよね。そんなときに限って、睡眠して1時間位しか立っていないときとかは、寝なければよかったと後悔したり、一方でステロイドを塗ると明日の朝までには少しマシになるのではないかと思ったりと、夜全員が寝てるときに格闘したりしていないでしょうか。
明け方に痛くて目が冷めたときとかは、その日の学校や職場に行くことの絶望を感じながら、この1〜2時間で治る奇跡が起きないかなと思いながら目を閉じて、現実は非情にも全く変わらないというのはあるかと思います。
僕の場合は、一度睡眠できると、少し痛みだけはマシになったりと、少しはましになったりします。
誰かと泊まりに行ったときの不安
寝ているときは、全く自分の意識外で、我慢することもできなかったりするので、どんな行動をしているかとても不安だったりします。
基本的には、めちゃめちゃ掻いていたことを言われたり、何も言われなかったり、朝ヒヤヒヤ必ずしていた記憶があります。また、誰かの家に泊まった場合は、布団などを汚さないか、落屑をどう処理するか、血がついた場合はどうしようか、など本当に多数の悩みを持ったりします。
僕は幸いにして、周りも理解してくれてか、あまり意識をしていないのか、中学生の時から友達の家に泊まらせてもらったりしていましたが、その時から多数の不安を持っていました。
アトピーあるある(日常生活ver)
食事は常に気になる
自分に食事のアレルギーがなかっても、当たり前のようにアトピーに悪いものを聞かされ続ける方は多いのではないでしょうか。
昔からインスタントラーメン、マクドナルド、ポテトチップス、コカコーラなどは常に制限してきた方が多かったりします。それに加え、肉の脂が悪い、炭水化物が良くない、グルテンが良くない、など本当に色んな情報が蔓延しているので、どんどん辛くなってきたりします。
美味しいものを食べてもストレス、食べなくてもストレスを感じるという状況になり、結果として食事ではなく、マインド的に健康ではない状況になるイメージがあります。
裸になる可能性がある雰囲気になりそうなときは察してすぐ身を引く
学校などで、水泳やお風呂などのイベントがあるときは本当に大嫌いでした。
基本的に親に頼りながら、何かしらの理由を付けて、休んだりしていましたが、それでも休んでいる事自体が恥ずかしく嫌だった記憶があります。
また普段の体操の前の着替えなども、少しでも見られるのが嫌で、中に服を着たり、服を着ながら着替えたりなど、着替えるスピードがめちゃめちゃ早くなったりします。
また、これは男のみにしかないかと思いますが、男ってすぐにテンションが上ったら服を脱ぎ始めたりする生き物です。
カラオケやスポーツしているときも、みんなで脱ぎだしてテンション高く踊ったりすることも多いと思います。こんなときは本当に辛く、1人だけのりが悪いように見えてしまうのもツラいですよね。
プリントや服に浸出液・血が付く
油断をすると、色んなものに浸出液や血がついてテンションが下がることなどが多くありますよね。
僕自身、手のひらや指から浸出液がこぼれ落ちていることが多く、それを隠したり、それにより汚れたりすると本当にテンションが下がったりしていました。
そんなあるあると付き合って
そんなあるあると付き合ってきた30年でしたが、毎日のように悩みながらも意外とあっという間に過ぎてしまったなと感じます。
小さい頃はマジョリティ(多数派:健康な人)になりたいとばかり思っていましたが、マイノリティ(少数派:アトピー)であるからこそ、その人達の気持ちに共感できるし、寄り添えると考えると、意外とマジョリティではなくマイノリティのほうが良いのではないかと感じるようになったりします。(これは大学時代あたりから。)
そんな気持ちになるとは思いませんでしたし、いまでも酷いときは、そんな気持ちになれず負けるときもあります。そんなときはそんなときの自分を受け入れ、ありのままの感情に向き合うのが大事なと今は感じます。